厚生労働省委託・日本外科学会主催「平成29年度外傷外科医養成研修事業」におけるASSETコースに参加致しました。
2018年03月10日
厚生労働省委託・日本外科学会主催「平成29年度外傷外科医養成研修事業」におけるASSETコースに参加致しました。
千葉大学にて開催されました厚生労働省委託・日本外科学会主催「平成29年度外傷外科医養成研修事業」におけるASSETコースに島根大学医学部附属病院高度外傷センター・島根大学医学部Acute Care Surgery講座 室野井 智博 助教が参加致しました。
ASSETコースとはAdvanced Surgical Skills for Exposure in Traumaであり、外傷において致命的となる、四肢・体幹部の血管損傷に焦点をあて、主要血管への迅速かつ安全なアプローチを目的とした、cadaverを使った米国外科学会認定のトレーニングコースです。日本外科学会外科専門医修練カリキュラムコースにも認定されています。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、我が国のテロへの医療対応体制の底上げが求められます。テロに用いられる手段としては、爆弾や銃乱射が圧倒的に多いのですが、我が国では、これらによる多数傷病者への外科治療に関する知見が十分に普及していません。胸腹部体幹外傷に対する外科手術を執刀する外科医は、一定の修練を経た適切な能力を備えている必要があります。この研修会では、以下を目標とします。
○
外傷外科に精通した外科医・看護師を育成する。
○
爆発物等のテロ災害に備え、爆傷・銃創・切創などの重篤な外傷に対応可能な外科医・看護師を育成する。
○
爆発物等のテロ災害によって発生した多数傷病者を受け入れるための院内体制の構築を促す。
研修会では
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外傷外科手術と定時予定手術との違い
○
外傷外科手術に必須の術前管理と術後管理(外科集中治療)
○
銃創に特有な外科的判断と手術手技
○
爆傷の病態と診断・治療の留意点
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海外のテロ災害事例の医療対応およびその課題
○
テロ災害における倫理的問題、メンタルケア
○
受け入れ病院の事前準備と理想の医療チームの動き・コミュニケーション など
を習得します。
さらに
本コースは爆傷・銃創・切創などの重篤な外傷に対する適切な治療に関する知識、手術に係る重要な手技を習得し、実効性のある成果を得るため
○外傷外科手術治療戦略(SSTT)標準コース
神戸医療機器開発センターおよび自治医科大学にて開催予定
○Advanced Surgical Skills for Exposure in Trauma(ASSET)コース
千葉大学にて開催予定
のいずれかを受講し認定されます。
島根大学医学部附属病院高度外傷センター、島根大学医学部Acute Care Surgery講座は2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、外傷外科医養成およびテロへの医療対策に向けて、今後の更なる発展を目指して参ります。